映画評1439 ~ 蛇の道(Netflix)

今回は「蛇の道(Netflix)」です。

幼い娘を殺された男と、彼に手を貸した謎の男が繰り広げる復讐劇を描いたバイオレンス・ドラマ。監督は「CURE」の黒沢清。脚本は「リング」の高橋洋。撮影を「萌の朱雀」の田村正毅が担当している。主演は「虹をつかむ男 南国奮斗篇」の哀川翔と、「RAMPO」の香川照之。16ミリからのブローアップ。

 

主演:哀川翔

共演:香川照之、下元史朗、柳憂怜、翁華栄、砂田薫、丹治匠、佐藤加奈、小田彩美、田中瑞穂、林森裕悟、新山和敬、小鷲佳敬、臼井秀雄、大島孟など

 

<ストーリー>

幼い愛娘を暴行の末、殺害された宮下は、偶然知り合った塾の講師・新島の協力を得て、犯人への復讐を企んでいた。ある組織の幹部・大槻を拉致監禁した彼らは、拷問にも似たやり方で実行犯を暴こうとするが・・・

 

1998年2月に劇場公開された作品で、以前見た柴咲コウ主演の「蛇の道」のオリジナル版である。

リメイク版の方を先に観たのだけど、その時初めてリメイク版だと知ったので、改めて本作を見ることにしたわけだ。

結論から言うと、こちらの方がすっきりしているように感じた。

特に、主演を哀川翔から柴咲コウに変えた理由がさっぱりわからない。

リメイク版では、女性一人では到底無理だろうと思われる部分があったのだけど、男性ということになると、そのあたりはクリアになる。

それと、一番よくわからなかったタイトル「蛇の道」の意味だけど、本作では準主役である香川照之演じる宮下も悪の組織の一員だったようだし、主演の哀川演じる新島もそのような過去を持っているかのような描き方なので、いかにも「蛇の道は蛇」だよな、と思わせるような展開になっている。

その辺がリメイク版の設定(柴咲コウは女医)では意味不明だったわけだ。

さらには、リメイク版では「これはもしかして伏線か?」という描写があちこちに出てくるものの、結局それらが回収されることがなかったのだけど、本作ではそういう場面はなかったように思う。

とは言え、全体を通して特に盛り上がりがなく、あっと言わせるような展開もなかった。

つまり、オリジナル版もたいして面白くもなかったわけである。

となると、それをわざわざ性別や設定まで変えてまでリメイクした理由が余計にわからなくなってしまう。

それで面白くなると思っていたようなら、あまりセンスがあるとは思えないし、少なくともタイトルは変えるべきだったと思う。

だって「蛇の道は蛇」と言うのに相応しい描写なんかなかったのだから。

ということで、評価はリメイク版と同様に「C」にします。

 

ところで、哀川翔演じる主人公は塾の講師らしきものをしているのだけど、生徒は老若男女バラバラで、中には小学生らしき女の子までいた。

しかも、主人公が黒板に書いている記号が見たことのない記号ばかりで、いったい何を教えているのかわからなかった。

所々で、生徒に前へ出て問題に答えさせた後「この答だと地球がトンデモないことになってしまう」などと思わせぶりに言っていたけど、どう見たって出演者全員が何を教えているのかわかっていなかったと思うぞ。