映画評1424 ~ ザ・ラストハウス(Netflix)

今回は「ザ・ラストハウス(Netflix)」です。

突如家に閉じ込められた4人家族が、食料が減る中で得体のしれない脅威と闘うSFホラー作品。

Netflixで2026年8月7日配信開始。

 

主演:グレタ・リー

共演:ワグネル・モウラ、ガブリエル・バルボサ、エマ・ホー、ライリー・チョン、ノア・アレクサンダー・ソスノフスキなど

 

<ストーリー>

ある日突然、家に閉じ込められ、外に出られなくなった4人の家族。食料や物資は次第に減っていき、自分たちを捕らえる得体の知れない脅威はすぐそばに。一家は生き延びるため、力を合わせて闘わなくてはならない。

 

Netflixで2026年8月7日に配信されたばかりの作品である。

Netflixでの紹介文には「ひねりの効いたSFサスペンス」と書いてあったけど、「ひねり」というよりも、ムチャクチャな展開のトンデモない作品だった。

いや、ホントにヒドかったです。

 

ある日突然すべてのドアや窓が開かなくなり、家に閉じ込められた家族が、わけのわからない状況の中、どうやって脱出するのか、という流れになっているので、途中までは期待する面もあった。

しかし、中盤から一気に気が萎えてしまった。

なぜなら、何にも進展していないのに、急に「5年後」のシーンに変わるからだ。

この手の映画で、途中までは期待していたのに、終盤で一気にガッカリというものは結構あるのだけど、何にも変わっていないのに急に見る気が失せてしまう映画も、あまり経験がない。

つまり、この5年間一度も外に出ていないだけでなく、食料などはすでになくなっているはずなのに、申し訳程度に野生動物を捕まえて食べるシーンが出てくるけど、どう考えたって生き永らえられる状況でもないのに、どうしてこんな展開にしたのか理解できない。

しかも、その間家から出られなくなった理由がまったくわからず、何となく「未知の生物?」らしきものがいるらしい、という描写はあるものの、その生物がどのようにしてすべてのドアや窓が開かなくなるようにしたのかも、まったくわからない。

そのうち、同じ地域の他の住民はすべて死に絶えた(?)らしいのだけど、なぜか主人公の家族だけは、時々ケンカもするけど、いつもと変わらない生活を送っていた。

もうこの時点で、この先の展開なんてどうでもよくなり、何か超常現象によってそうなってるんじゃないの?程度の気持ちで見ていたのだけど、最後にその正体がわかってからさらに唖然。

 

何と、その正体はタコ(?)の化け物だったのである。

このタコが、いったいどのようにして各家庭のドアや窓を開かないようにしていたのか、最後まで明かされることなく、ただただ一家を恐怖に陥れる状況が続く。

もちろん、どうして5年も経ってから姿を現したのか、という理由も明かされない。

しかも、主人公の夫(何と、主人公は女性の方でした)が、タコと戦うことを決意し、そしてついに捕まえるのだけど、なぜかタコに向かって「ドアを開けろ。さもないと殺すぞ」みたいに脅すので、タコ相手に何してるの?という感じだった。

もちろん、タコは「わかりました。もうしません」とは答えないので、主人公の夫はタコを殺そうとするのだけど、なぜか殺すのをやめる。

「ダメだ、殺せない」と思ったのだろうけど、リスとかの小動物は平気で殺すくせに、自分たちを苦しめているタコに対して躊躇してしまう気持ちがまったく理解できない。

しかも、しかも・・・

ようやく外に出た一家の前に、そのタコの仲間たちが現れ、まさに一家を襲おうとしたその瞬間、命拾いした(?)さっきのタコが何か言ったのか、タコ軍団が襲うのをやめて退散する。

たぶん「この人たちはいい人たちだ。だから襲ってはいけない」とでも言ったのだろうけど、じゃあ他の住民たちはいったいどうしたの?

みんな悪い人たちだったのか?

というか、そんなの関係なかったはずだ。

タコに対して憐憫の気持ちが通じたのは、この一家だけという展開の方がおかしいだろう。

しかも、最後生き残った一家は、なぜか船に乗って海に出ていく。

何で?

どこへ行くの?

世界が滅びて自分たちだけが生き残った、というわけでもないだろうに。

このあたりの展開・描写は、まったく理解できないどころか、この作品を作った監督・脚本家の頭の中を疑う。

「お前ら、な~んにも考えていないだろう」と思ったわけだ。

 

小さな島の一軒家に住む主人公一家を襲う悲劇で、1週間我慢した挙句に意を決して異生物と戦うことにした、というストーリーであれば、まだ何とか受け入れることができたかも知れないのに、いくら何でも急に5年後に飛ぶというのは、発想がぶっ飛んでいるというよりは、あまりにもバカげている。

だいたい、世界中がこういう状態だったら、5年間も電気や水などのインフラが稼働していること自体あり得ないし、もしこの一家のまわりだけの現象だったとしたら、警察や軍隊が出動してこないのもあり得ない。

どちらにしても、状況設定がムチャクチャなわけだ。

こんなものは「ヒネり」でも何でもない。

ネットでは、意外にも高評価の人たちがいて驚くのだけど、彼らはこの映画のいったいどこが面白かったのだろうか。

少なくとも、私にはサッパリ理解できませんでした。

ということで、途中までは「Cかな?」程度の気持ちだったのに、ラストに向かうにつれて、ますますおかしくなってきたので、評価は「D」にします。